イクメン願望のミスマッチをなくそう
「イクメンになりたい」と頑張るパパと、「イクメンになってほしい」と願うママ、互いに気持ちはあるのに、いざやりだすと、チグハグでうまくいかないことも。今回はその現状と改善策を探ってみましょう。
がんばってるのに評価されないイクメンたちの実態とは…
父親の育児参加と聞いて、あなたはどんなことを思い浮かべますか?たとえば、赤ちゃんのおむつ替えはパパたちの間では「慣れないし、臭いし、面倒で…」という声が多く、サンケイリビング新聞社の調査(2013年10月発表)によると「やりたくないこと」の1位にあがっています。ところがママたちにとっては「言わなくてもしてほしいこと」にランクインしているという真逆の結果に。
ちなみに、夫が「やりたいこと」の2位にランクしている「赤ちゃんをお風呂を入れる」は妻の要望も同じく2位。双方のニーズはぴったりしているようです。しかし、実際に細かく見てみると夫は赤ちゃんとお風呂につかっているだけで、入浴前におむつをはずしたり湯上りに着替えさせたりするのは妻の仕事、というケースがなきにしもあらず。「少しは役に立ってくれているけれど、もう少し頑張ってくれたら」「自発的なのはうれしいけれど、やり方が違うので困る」「結局いいとこ取り。それでイクメンをアピールされるのがちょっとムカつく」という妻たちの本音もちらほらうかがえます。
やるべきことと、できることを洗い出してみよう
こうした育児参加に関する思いと行動のすれ違いは多かれ少なかれあるもの。とはいえ、妻は「ちゃんとやってほしい」とイライラ、夫も「忙しい合間を縫ってやってるのに…」と不満をつのらせている状態はとても残念。
「さあ、やるぞ!」と手当たり次第に始める前に、まずはお互いの状況を理解して共通認識を持つことが「できるイクメン」の第一歩です。「子育てで気になっていること、つらいことは何か」「双方ができること・相手に協力してほしいことは何か」を洗い出してみると、一緒に生活していても気づかなかった悩みを知ったり、相手の意外な得意分野・苦手分野がわかったり、ということがあるかもしれません。
その上で「いつ・どのくらい・どうやって役割分担をするか」を決めて、大まかな一週間のタイムスケジュールを書き出してみるのもひとつの手。夫婦の育児計画だけでなく、子どもの生活スケジュールや「だいたいこの時間帯にぐずる」といった行動パターンもあわせて書き出してみると、急用や病気などで分担をバトンタッチするときも頼りになります。
仲良く力を合わせ、いつも自分たちのことを思いやる両親を見て子どもは育っていきます。イクメンへの道は家族のコミュニケーションを豊かにするだけでなく、わが子を未来のイクメンやイクメンのパートナーに育てることにもつながっているといえそうです。