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保育所・託児所HOME  >  子育てコラム『すくすくの種』  >  子育てローカルルール それって、ココだけ? 一歳のお祝いも、ところ変われば

一歳のお祝いも、ところ変われば

子を思う親の気持ちは全国共通。とはいえ、子育てにまつわる習慣や風習・しきたりなどは今も地域で微妙にちがうことも。今回は「一升餅」のお祝いについて。みなさんはお祝いの経験がありますか?


名古屋の一歳児は、足形の紅白餅を背負う?!

一升餅

「一升餅」とは、子どもが歩き出す一歳頃、元気に育ちますように、あるいは一生食べるものに困りませんようにとゲンを担いで餅を子どもに背負わせるお祝いです。愛知・岐阜・三重・静岡などの東海地方はもちろん全国に似たような風習があり、場所によっては呼び名も「背負い餅」などまちまち。九州地方ではわらじを履いて餅を踏ませる「餅ふみ」だったり、長野の中南部では「子どもの一生が実になるように」と餅を背負った子を箕(み:穀物をふるいにかける農具)に乗せるのが特徴だとか。北関東あたりでは「すたすた歩いて親元を遠く離れないように」という思いから、転んだほうが喜ばれたり、わざと餅を投げて子どもを歩きにくくする地域まであるそうです。ちなみに「一升」は約1.8kg。本当にこの重さの餅を風呂敷に包んで背負わせるところもあれば、小さい餅を腹掛けのようなものにいくつか入れて歩かせるところも。餅自体も白い大きな丸餅、紅白ペアの丸餅など、地域によって多種多様。名古屋近辺の老舗和菓子店や餅店では、足の裏を模した勾玉のような形の紅白餅を提供しているのが特徴的で、岐阜では「わらじ」の形をした餅に、鼻緒を模した水引をあしらったものも見受けられます。


子どもの将来を占う「選び取り」は、韓国でも!

エラビトリ

上述のように、地域によってさまざまなスタイルで行われている「一升餅」ですが、静岡の中部地方では子どもの誕生前、臨月に入った丑の日に嫁ぎ先やその近隣に紅白餅をおすそ分けする「でぶるまい」という風習があるとか、また子どもが生まれてからのお祝いは「でたぶるまい」と呼ぶそうです。 また、「一升餅」とあわせて行われる一歳のお祝いごとに「選び取り」があります。これは子どもの目の前に筆記具やそろばんなど、さまざまな職業にちなんだものを並べ、子どもが初めに手にしたものが将来の得意分野になる、というもの。西日本で行う地域が多いようですが、実はこれ、海の向こうの韓国でも「トルチャビ」と言って、1歳のお祝いに行われています。並べるものの中には麺料理や糸などもあり、これを選んだ子は長生きになるとか。当たっているかはともかくとして、日本も韓国も、子どもの幸せな将来を願って、楽しくお祝いをするのは同じ。子どもの反応を一喜一憂しながら見守る光景は実に微笑ましいものですね。