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びっくり!なるほど!世界の子育て<5>

お国が違えば子どもにまつわる習慣や育児の考え方もさまざま。今回は親子のスキンシップにまつわる価値観の違いについてお届けします。

「パパとお風呂」はアメリカでは犯罪?!

観光で日本を訪れ、温泉に初めて入った香港人いわく「他人とお風呂に入るのはちょっと抵抗があったし、女性のお風呂に5歳ぐらいの男の子が一緒に入っていたのにもびっくり!」。日本人にはおなじみの入浴文化も、海外の人々から見るとかなり抵抗があるようです。
香港をはじめアジア、中南米など温暖な国々の庶民の入浴はシャワーがメイン。そもそも複数の人間が同じ湯船につかるという経験が少ないのです。子どもが小さいときは親がシャワールームにたらいを置いて洗ってあげたり、そばに付き添っていたりしますが、幼稚園ぐらいになれば一人でシャワーができるようになります。一方、バスタブにつかる文化がある欧米も、洗い場がなく浴槽も浅いため、お風呂は一人が原則。乳幼児の入浴はバスタブに滑り止めのマットを敷いたりベビーバスを置いたりして、お母さんは着衣のまま外から子どもを洗ってあげるというやり方が主流です。
男女混浴も北欧や東欧、台湾の温泉などを除けば世界的には珍しいこと。親子といえどもパパが娘と入浴するのはタブーという国が多く、アメリカでは場合によっては「性的虐待」とみなされることも。日本の温浴施設では人気の「家族風呂」も、「とんでもない!」と言われるかもしれませんね。


欧米でも評価が高まるおんぶや添い寝

今は日本も赤ちゃんのお出かけはベビーカーが主流。街中では昔ほどおんぶスタイルはあまり見かけなくなりました。でも、家事をしたり子どもをあやす時にはおんぶ、というママは多いはず。日本をはじめ、アジア、アフリカ、中南米の国々でも子どもをおんぶする文化があります。
かたや欧米では、おんぶの習慣がありません。子どもは生まれた時から専用のベッドや部屋を与えられて一人で寝かされ、何かあったらママが抱っこしてあやすというスタイル。つまり、早いうちから一人の人間として自立するように育てられ、親子が「川の字」になって眠ることもあまりないのです。
しかし、最近では「親とのスキンシップによって愛情をたくさん受け取ることが後の成長に大きく関わってくる」という研究報告が話題になったり、あるハリウッドセレブの夫婦が子どもと一緒に大きなベッドで寝ている写真が紹介されたりして、欧米でも「添い寝」が注目され始めているとか。また、おんぶはスキンシップ効果に加え、赤ちゃんがママの背中越しに同じ目線でいろんなものを見て吸収できることもメリットだと言われています。そのため、ナチュラル志向の欧米のママの間ではアフリカや中南米のやり方にならい、大きな布で赤ちゃんをくるんでおんぶするスタイルも広まっているようです。

参考:「世界のだっことおんぶの絵本―だっこされて育つ赤ちゃんの一日
エメリー バーナード:著/ドゥルガ バーナード:イラスト/仁志田 博司・園田 正世:翻訳 (メディカ出版)