なるほど!びっくり!世界の子育て事情<6>
お国が違えば子どもにまつわる習慣や育児の考え方もさまざま。寒さが続く今日この頃ですが、今回は世界の子どもたちの冬事情についてお届けします。
寒い国では氷点下でも赤ちゃんを外に放置?!
「薄着か厚着か」で、なにかと子育で論争を呼ぶ日本の冬ですが、海外でも地域によって、子どもたちの冬の装いはさまざま。なかでも恐ろしいほど子どもに厚着させるのは中国の東北部です。中国では伝統的に家族主義が強く「子は宝」という考えがある上に、ひとりっ子政策の影響もあって子どもを過保護にしがち。何枚も重ね着してコロコロしている子どもを脱がしてみると予想外にほっそりしていたという例も少なくありません。
寒さの厳しい北欧やロシアでも、赤ちゃんのお出かけは完全防備。ベビーカーは石畳や雪道でも押しやすいように、タイヤが大きくて太いのが特徴で、赤ちゃんもおくるみで何重にも包まれています。ところが、氷点下でも日差しが暖かい日などは、ママは赤ちゃんの乗ったベビーカーを外に出したまま、カフェの窓際席でお茶、という信じられない光景が!実はこれ、「外気浴」といって、小さい頃から冷たい空気と太陽光を浴びて体を丈夫にしようと行われているそう。北欧やロシアの人々が寒さに強いのは、こんな小さいころからの鍛錬のおかげなのかもしれませんね。
日本的なお正月の遊びもルーツをたどると実は…??
子どもは風の子、少しぐらい寒くても外で元気よく遊んでいる姿は微笑ましいものです。凧(たこ)あげやコマ回しは、日本らしいお正月の風物詩として思い浮かべる人も多いことでしょう。ところが、これらの遊びもルーツをたどれば、実は海外から来たものといわれているのです。
凧は中国で誕生し、アジアからヨーロッパへと伝わったと考えられています。また、凧あげが日本でお正月の風物詩になったのは江戸時代ごろから。立春の頃、成人のお祝いに凧をあげたことにちなむそうです。そんなわけで、本家中国はもちろん、冬のないインドネシアあたりでも、たこあげはとてもポピュラーな遊びです。のちに伝わった欧米では子どもの遊びだけでなく、大人の競技としても発達。あのアメリカの三角形の凧「ゲイラカイト」もこうした背景から生まれました。
また、コマは紀元前1900~1300年ごろのエジプトが起源といわれていて、こちらも世界じゅうの子どもたちに親しまれています。韓国では厳冬期に氷の上で回したり、アフリカでは巻貝や木の実をコマがわりにして遊んだりと、その土地らしさがあらわれるのも面白いところ。
意外に共通点が多い、世界の子どもたちの遊び。言葉は通じなくても、一緒に遊べば仲良くなれて、互いの国のこともわかりあえそうですね。